旅は非日常の刺激から心も身体もリフレッシュしていい影響を与えてくれます。
今日は私の感性に影響を与えた旅行のひとつ、2015年に行ったアメリカ旅行記についての記事をお送りします。
海外旅行にいつ行けるのか目処の立たない日々ですが、気持ちだけでも前向きに。
いつかまた旅できる日に期待を込めた備忘録です。
行き先は西と東の両海岸
2015年冬。
私はもともと劇団四季のファンでミュージカル舞台が大好きなのですが、いつか本場のブロードウェイを見てみたいという野望が気がつけば心の内にずっとありました。
その気になればいつでも行けるのに一緒に行く人がいないとか時間がないとかなんとかで数年が経過。
思い切って一人でもいいから行こうと決めて予約の準備をすすめることに。
すると一緒に行くと言ってくれる友達が現れて結果的に女二人旅で2015年2月に6泊8日の旅行に行きました。
行き先はニューヨークだけのつもりだったのですが、旅行カウンターの方にせっかくなのでもう一箇所つけたらどうかと言われラスベガスを追加。
ラスベガス3泊、ニューヨーク3泊の旅路の始まりです。
ショー三昧の1週間
旅の目的は『ショーを楽しむこと』。
事前に見たい舞台を日本から予約するときのワクワク感は何物にも代えがたいものでした。
毎晩一つのショーを、取れうる限りのいい席で見るというのが最大のミッション。
ですので食事やホテル、観光地などそれ以外の要素は全く無頓着です。
時期が2月のオフシーズンだったこともあり往復の飛行機代とホテル代込で15万円で済んだのにショーの席を全部S1席で予約したのでショー代だけで同等の値段かかりました。
それでも一流のショーを本場で6つも鑑賞したことを思うと払った金額の何十倍も得られるものが多かった旅行だったと思います。
ちなみにホテルについて少しメモを。
ラスベガスはどのホテルもカジノを併設しておりカジノから利益が出ているため宿泊費用が格安なことで有名です。
メイン通りの結構いいホテルで朝食も豊富なバイキングがついて一人3泊5,000円でした。
家族には安すぎないかと心配されましたが本当に綺麗なお部屋で夜景の美しい素敵なホテルでした。
一方ニューヨークは中心地から地下鉄に乗って数駅移動した狭いビジネスホテルでも一泊7,000円程度。感覚としては東京と同じかなと思います。
街全体の治安の良さも断然ラスベガスの方が良いと感じました。
ショー各種について
以下は私がこの6日間で見たショーについての感想です。
このBlogを読まれた方が舞台について興味を持ってくれれば大変幸いです。
1日目:The Beatles LOVE by Cirque du Soleil
ビートルズの名曲の数々とシルクドソレイユのアクロバティックなダンスやパフォーマンスを組み合わせたロックなショーです。
はじめから最後まで音楽にノリながら楽しめます。
気軽に楽しめるショーでしたので時差ボケがまだある初日に見るのに適したショーでした。
でも実際始まってみると時差ボケなんて吹っ飛ぶほどロックな世界観。
Hey Judeの”Na Na Na…”のところは会場一体となって揺れ動いて合唱したり指笛がどこからともなく聞こえてきたり。
まさに音楽ライブなショーでした。
2日目:O by Cirque du Soleil
シルクドソレイユの大ヒット、大定番の”O”(オー)です。
これは言葉を選ばずそのままの気持ちを表現すると『度肝を抜かれた』ショーでした。
私はこのショーが始まった瞬間から「エンタメやショービズでアメリカに適う国なんてない」と思ってしまったほどです。
桁外れなんです、全てが。
まず舞台セット。
舞台の真ん中に波の出るプールを作ってしまうなんて。
そこに演者の方がどんどん高いところから色々なパフォーマンスをして飛び込んでいくのですが高い身体能力は勿論、これを思いつく発想力とそのアイディアを実現してしまうアメリカの力と言ったら。
日本でこのショーをしようと思ったら様々な規制の壁にぶつかってできないと思います。
その前にこんなにぶっ飛んだショーのアイディア思いつく人がいるでしょうか…。
Trailerでは少しおどろおどしい印象を感じるかもしれませんが輪廻転生をテーマにしており、実際観てみるとただただ幻想的です。
一回のショーのためになんと560tの水を使用するとのこと…。
水で滑って足場も悪い中どうやってこんなにくるくる回れるのでしょう。
シルクドソレイユの真骨頂と言っても過言ではない舞台でした。
3日目:Blue Man Group
青塗りの男性3人組が音楽に合わせて言葉を一言も発せずマジックパフォーマンスを行うショーです。
失礼かもしれませんが観る前は正直あまり期待しておらず…日程が空いてしまったので名前は聞いたことのあるショーだし観てみるか程度で予約したのですが、その期待値をいい意味で裏切られた舞台でした。
青塗りの男性の見た目にぎょっとするかもしれませんが少しドジなキャラクターは愛嬌たっぷり。言葉を発さないで映像を巧みに使ってショーを展開していくことから年代・性別・国籍を問わず誰にでもわかる構成になっています。
Yotuberが舞台の世界に出てきたらこんな感じかもと思わせるような、身近でありつつエンタメ性の高いプロ集団です。
3日間ラスベガスを堪能したあとは翌日から本命のニューヨークへ。
4日目以降は夢のBroadwayです・・・!
4日目:THE LION KING
これを観るための旅行だった言っても過言ではない。
いつか本場で観たいと夢見ていた作品The Lion King。
チケットはど真ん中の前から2列目を確保しました!
感想は一言で『開いた口が塞がらない』『勝手に涙が出てくる』。
もちろん日本で何度か観たことのある作品だし、話の展開もよく知っていますが圧巻の歌唱力と表現力が吹き荒れて全身でBroadwayの実力を痛感しました。
凄かった、そんな一言で終わらせたくはないのですがそれ以外の表現の仕様がない舞台です。
「圧巻」「舌を巻く」「呼吸を忘れる」そんな作品です。
古いお芝居のはずなのにエネルギッシュで新しい。
Broadwayの実力を初日から浴びました。
5日目:CHICAGO
こちらもすごく良かったです~!
この作品はLion Kingと異なり小さいシアターで上映されており、セットも衣装もいたってシンプル。
演者が踊る舞台の後ろにジャズバンドがいて生演奏をしてくれます。
大きな舞台装置や暗転がないショーなのでそういった事ができるのだと思いますが、裏を返すとシンプルな分キャスト一人ひとりの肉体美や表情がものすごく鮮明に映し出されるショーです。
女性も男性も基本的には黒の下着姿の設定ですが自信という名のオーラを全身に纏っているので全くみすぼらしさを感じさせません。
米倉涼子が惚れ込んだのもわかります。
練習を積み重ね鍛え上げた肉体の美しいこと…。
人の身体って鍛えればこんなにも美しくなるのですね。
この旅行で観る前の期待を最も裏切られた舞台だったかもしれません。
女性たちの勝ち気で自信に溢れた表情が大好きです。
6日目:ALADDIN
私の行った2015年はAladdinがBroadway最新作でしたので話題性もありこの作品を観に行きました。
この作品の肝はランプの魔人Genieです。
Genieの歌唱力は主役のアラジンを凌いで最も重要です。
中でもArabian Nightsの曲はエキゾチックな妖艶さとダイナミックさにぞくぞくが止まりませんでした。
中東の鮮やかな衣装ときらびやかな装飾がまるで異世界にワープしたかのような錯覚になります。
この旅の中で観た舞台の中で一番キラキラして豪華で華やかな世界観を見せてくれる作品でした。
百聞は一見に如かず 行ってみよう!
目的がはっきりとある旅、あてもなく思いつくままに訪れる旅。
旅には色々種類がありますがきっとどんな旅も経験となって心のなかにストックされていくもの。
私は憧れていたBroadwayの世界に実際に行って本場の歌とダンスを全身で浴びれたこの1週間は夢の1週間だったとずっと思っています。
どれだけインターネットに動画がアップロードされていても本物の現場で感じる音楽やエネルギーは想像を遥かに凌ぎ五感に刻まれるものです。
舞台も旅行も自由に行ける未来が来たら真っ先に何を観に行こうか。
待ちに待ったその日が来たら、きっと待った分だけ何倍もの感動が押し寄せるんだろうなと楽しみです。