暑くて熱い!大田市場研修レポート

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先週末、はじめて足を踏み入れることができた念願の大田市場。
KOLMEのKazuko先生の同行として、日本最大の流通量を誇る市場に行ける機会をいただきました。

当日は朝から夕方まで心身共にフル回転。
とてもエネルギッシュな濃い一日のレポートをお届けします。

 

大田市場ってどんな場所?

大田市場は東京都大田区にある日本最大級の青果市場です。
お花の他に果物/野菜、水産物をも取り扱っており、羽田空港や東京湾から近い立地を生かして全国から良好な状態の物が流通しています。

買出人章を申請した事業者しか購入は出来ないので一般の方がご自宅用にお買い物することは出来ません。
今回は特別に先生の研修生/荷物持ちとしてご一緒させていただきました。

  

プロのお邪魔をしないよう最大限準備

卸市場で買い物できるのは事業として花を扱っているプロの方たちのみ。
今回そんな中に同行研修としてお邪魔させていただくわけですから、とにかく足手まといにならないようにと準備は丹念にしました。

先生の荷物がフルで持てるように両手は開けておく。
駐車場までの道のりを何往復もできるようにウォーキング用のスニーカー。
自分の研修用花材仕入れは自分で責任持たなきゃいけないので(先生は先生でレッスン用の仕入れをしている)前日の夜ギリギリまで何度もメモを確認。

絶対手に入れたい花材はコレとコレ…
無かったら代替案はコレにして、それもなかったら…

どれだけ考えても結局はその日何が仲卸に並ぶかの出たとこ勝負なわけなのですが、それでもこの妄想トレーニングは役に立つだろうと信じて妥協せずに頑張りました。

当日の朝は始発じゃ間に合わない時間からスタートだったので市場近くのホテルに前泊です。

このホテルがなんだか年季を感じさせるホテルでですね…
率直に言うと古すぎて怖くって(笑)

エレベーター乗るのも毎回覚悟を決めていた😂

私は電気を完全に消さないと眠れないタチなのですが、とても全消しなんて怖くてできず。
明日への緊張と相まって睡眠時間は2時間半もあったかどうか。

本当はしっかり寝て体力充電した状態で挑みたかったのですが修学旅行前みたいにこんなドキドキしていたら寝れるはずもなく、テンションが上ったままで朝を迎えました。

 

4時~5時半仕入れ

4時過ぎに先生の運転で市場についたのですが既に結構な人が。

人も多いけどそれ以上に花の多さに目が回りそうでした!

早い者勝ちでどんどんなくなる花材。

私は何を取り置きしたっけ?

先生が仕入れる沢山の花材を車に何度か運んでいるうちに自分が何買ったか記憶がきれいさっぱり消える…(涙)
結果、完全に仕入れ研修予算のオーバーが確定しました。

事前に先生から〇〇円を目安に仕入れてねと言われてたものの、自分で計算するのも怖いぐらいのオーバーです。

 

仕入れって本当に難しい!
値段と品質とバランス見てそれを瞬時にピックアップしていくこと。

しかもさすが日本一の大田は賑わっていて、ちんたらしていたら邪魔になること確実なんですよね。
通路も譲り合わないと通れないぐらい混んでいる箇所あり。

あの場にいる人はみんな商人ですから、買付に行くならその自覚はちゃんと持たないと圧倒されてしまいます。

 

6時半~水揚げ研修

無事に仕入れを終えたら次はアトリエに持ち帰って水揚げ研修です。

急げ急げと新聞紙を剥がし…
元気のない子は即座に湯揚げ。

とにかく水につけないとと大忙しです。

全部の花材が水に入ったらようやく朝ごはん。
みんなでコンビニのパンを食べて、エネルギー注入したら掃除とディスプレイに移ります。

取り急ぎ水揚げした子たちを、今度は美しく見えるように最適な花器に入れてセッティング。

実は地味に奥深いディスプレイ研修です。

あの新聞紙にくるまれていた子たちも一通りの処理を経て並べられるとその美しさを存分に発揮します。

 

そのまま通常通りレッスンへ
そして電池切れ

10時になるといつものレッスンスタート。
生徒のみなさんを迎え入れ、いつものカリキュラムで午前午後と作品を作ります。

お昼ごはんの後は眠くなるんじゃないかと心配でしたがナチュラルハイのエンジンかった身体は幸いにもそのまま夕方まで疾走してくれました!

帰りの電車も不安で、寝過ごすかな~なんて思っていたのですがインスタ見てたらあっという間(笑)。

家に帰ったら即シャワーを浴びて、夫に作ってもらっておいたカレーで晩ごはん。

こんな日こそお酒を飲みたいと、晩酌しながら上機嫌だったのですが夜8時間近に突然疲れがやってきてそのままベッドへ直行でした。

翌朝まで一度も起きることなくぐっすり深く寝られたのは一日が充実していたお陰です。

大人の社会科見学はとっても濃くてエネルギッシュな思い出となりましたよ^^

 

仕入れって難しい

花の仕事からは切り離せない仕入れ問題。
これは本当にネックですよね。

私も時折どうやって仕入れているのかと聞かれたり、花仲間と情報を交換したりします。

一番いいのはそりゃあできるだけ品揃え豊富な市場に行って実際に見て買うのが良いと思うんですよね。

でもみんながみんなそうできるわけではない。

市場から遠くに住んでいたり家族の事情や個人の事情で行けない人もたくさんいらっしゃると思います。

私は大田に行くまで「大田に行けば何でも揃う、いつでも可愛い子と出会える」って思っていましたが、大田には大田の難しさがあるなぁと思いました。
早い者勝ちであること、選択肢が多すぎること。

市場に行けないから花仕事はできない、ではなくて
自分にできる仕入れの方法を考えて実践していくしかないなぁ~なんて思ってます。

 

それにしてもこの日は梅雨明け宣言日でもありすごく暑くって。

私はいつも朝10時のレッスンに行くだけだったけど、先生は朝(というより夜?!)3時から暑い日も寒い日も毎月フル回転でエネルギー注ぎ込んでくれているのだと。
それを身を以て体験できたのが一番の大収穫な研修でした。

好きなことを仕事にする人のパワーってすごいです。

私もそうなりたい…!一歩ずつ頑張ろうと思った研修となりました^^

順天堂病院に入院してました

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一週間ほど入院していました。

入院前は本を買って読書をしようと意気込んでいたのですが、いざ入院するとなんだかやる気を失い結局買った本は進まず(笑)。

家事も仕事もなにもない。
困ったことは看護師さんが全部サポートしてくれる。
食べて寝てボーッとしてを繰り返す贅沢な6日間。
(実際は2日間はそれどころではなくしんどかったのですが^^;)

すぐ側を通る電車の音を子守唄にうとうとしながら静かな時間を過ごすことができました。

 

今回私が入院したのは子宮内膜症(チョコレート嚢胞)の手術です。

順天堂大学病院にお世話になったのですが、なかなかネットでの情報収集がうまくいかず困ったので、今回はHanarapieのコンセプトとずれますが未来の誰かのために向けた入院レポとさせていただきます。

今回一回限りのレポートとしますので長文になりますがお花は関係ないのであしからず…。

 

やらなきゃいけないことはなる早で終わらせたい

年明けに婦人科検診に行くと先生に開口一番「あ~手術だね」と言われた私。

今まで手術はもちろん骨折すらしたことがない人生だったので、自分が手術入院することになっていささかビックリはしたものの、先生に言われるがままMRIを撮りに行きました。

MRIって何の前触れもなく爆音が鳴り響くのですね!
あれは苦手だったなぁ…心臓に悪い検査です。
改良されて静かなMRIが市場に出ることを願います。

そうこうして通っていたクリニックから大病院へ紹介状を書いていただくことに。

希望の転院先を聞かれた際は聖路加も東邦大森も候補だったのですが、家から通いやすいことを理由に順天堂でお願いしました。

すると順天堂の婦人科は全国でも有名なのでこの手の手術は下手をすると1年以上待ちの可能性があるとの情報を得ます(緊急の差し迫った病気ではないということですね^^;)。

せっかちな私としてはたまったもんじゃない!

やらねばならないことは先延ばしにするより今すぐ終わらせてあとは悠々としていたいタイプ。

夏休みの宿題だって7月中に缶詰で終わらせてきた人間です(そして8月は最後の最後まで思いっきり遊ぶ)。

最初の順天堂の診察では「もうとにかく早くして欲しいです、なるはやでお願いします!」と先生に懇願しました。

そしたら初診から3ヶ月後に手術日を入れていただくことに。
本心では来週でもいいのにって思ったけれど、まぁこれが限界でしょう(笑)。

1年以上待ちは少し前の情報みたいで、最近は改善されて半年を目安に案内してくれるみたいです。

 

定期検診は必ず受けましょう

どこか痛かったわけでも何か違和感があったわけでもなかったので、手術は青天の霹靂でした。
クリニックに行ったのも全く別用でひょっこり行ったらたまたま見つかったという感じです。

言われてみれば生理痛が年々ひどくなってきた実感はあったものの、30超すと体調に変化が出るのね~ぐらいにしか考えておらず。
ちゃんと自分の身体をじっくり検査してもらい向き合ったのは初めてでした。

超音波やエコー検診が痛くてこっそり避けていたのも事実です。

ところがこの痛いのも嚢腫が腸や子宮と癒着して皮膚を引っ張っていたかららしいのですね。

だとすると一体何年前からこの芽はあったのでしょう。
少し考えてみましたが、チョコレート嚢胞の直接的原因はわかっていないので考えるだけ無駄だなと思ってすぐに止めました(笑)。

小さなストレスが積み重なっていたのか、遺伝的なものなのか。

どちらにせよ今見つかったのは神様からのタイミングと思って受け止めています。

唯一の後悔といえば痛くて嫌だで終わらせず、ちゃんと定期検診受け続けていれば薬物療法でなんとかなったのかなぁということ。

薬で治るならそれにこしたことはありません。
定期検診はフルセットで今後ちゃんと受けていこうと思います。

 

巨大企業の大学病院

地元で大学病院に行ったことがありましたが東京の大学病院となるとこうも大きくて巨大な組織で縦割りでこんなに多くの人が働いているなんてと驚きの連続でした。

すごいですね…恐るべし東京、と心底思いましたよ。

縦割りすぎて「それは事務に聞いてください」「それはこちらでは回答できません」としょっちゅう言われてげんなりしましたが、そうでもしないとあの人たちも仕事が終わらないほどひっきりなしにくる患者。

一体何人の人が働いているのだろうと行くたびに考えていました。

大学病院を選んだデメリットがあるとすればこの縦割り体制で、入院までの手続きが一つの窓口では完了しないから何度も何度も足を運びその都度待って手続きをするのが大変だったこと。
(これは高齢の方にはとても複雑で一人ではかなり厳しいと思います。)

それと先生たちとの距離が遠く、不安に思うことを相談をしたくてもコンタクトしづらいことです。

この面に関してはクリニックのほうが断然良いと思います。

 

術後の夜~翌朝が山場です

入院してから手術までは内診があったり浣腸もありましたが特に忙しいこともなく身体も元気ですし余裕を持って過ごせました。

入院食も給食を思い出しながら懐かしい気持ちで美味しく完食していました。

入院食一例 – この日のご飯一番好きだったかも

手術直前になって、手術室のあるフロアに移動するとそこから一気に緊張します。
明らかに他とは違う張り詰めた空気が流れています…。

ドラマで見るあのままです。
台に上がっていろんな機械が取り付けられてバチンとライトが付いて…

普通に怖かったです。
もういいから早く麻酔して~眠らせて~!って思いました。

次目が覚めるとエレベーターで病室まで運ばれていたのですが、ここからですよね、本番は。

本来なら立ち会いが必要な手術もコロナで誰も来れませんから最初から最後まで一人。

手術が終わると看護師さんから家族に連絡が行っているので「お疲れ様!」とスマホにメッセージがきているのですが”いやいや、苦しいのは今からなんだよ!”って心のなかで突っ込んでいました。

尿管はなんだか気を使って気持ち悪いしおへそのドレーンは怖くて絶対見たくないし酸素マスクは邪魔ったらありゃしない。

何よりきつかったのがエコノミー症候群防止のため両脚につけられるマッサージ器。

これ本当邪魔で邪魔で最大のストレスでした。

点滴も痛み止めも管でつながって、寝返りしても大丈夫ですよと看護師さんに言われても「できるか~!」と心の声。

でも腰が痛くなるのでちょっとずつ傷をかばい管に神経尖らせて体制を変えて過ごす一夜。

ようやく眠りかけたときに限って2時間おきに痛み止めを投与しに来る看護師さんに起こされながらも、お世話してくれることに有り難さを噛み締めて。

長い夜でした…。

 

管が取れていく喜びと交代でやってくる吐き気

翌朝から足のマッサージ器を取ってもらい、尿管が取れると即歩くように言われます。
ドレーンも取ってもらいたかった私はちゃんと歩けるところをアピールしようとしっかり歩きましたよ。
よぼよぼでしたが^^;

何時間か待たされた後、無事にドレーンも点滴も取れましたが今度は麻酔が切れる前の副作用で起き上がるたびに吐くことに。

寝てたら大丈夫なのですが座っても立ってもとにかく垂直になったら吐いてしまう。

あと手術の間は人工呼吸器をつけていたので喉の奥が機材で傷ついているらしく、痰が絡んだり咳が出るのですよね。
ゴホンと咳をするとお腹が引きつって痛む…。

書くと辛そうなのですが本人は管に繋がれていた夜よりずっと気持ちは楽で元気。

繋がれていないだけ全然いい!と吐いたり痛がったりしながらも幸せな気持ちさえありました(笑)。

数時間経った頃、ここではじめてトイレに行きたいと思います。

私の中ではこれが”麻酔が抜けた”の合図だった模様。

尿管がついている間は尿意を感じる前に勝手に排泄されますのでトイレに行きたいと思えたのは24時間ぶりだったのですね。

お手洗いに行くまでに吐いてしまったらどうしようとも思いましたが行くしかないので行ってみると、驚いたことに吐き気もピタッと止まりました。

「あ、抜けた」って自分でもわかった瞬間です。

 

越えてしまえば回復は早い

その後の回復は早かったです。

麻酔が抜けた私はよりリフレッシュするだろうと思いシャワーも浴びました。

傷口には絆創膏が貼られているとはいえ心配で恐る恐るのシャワーでしたが、何千例と手術をしてきた順天堂が大丈夫というのだから大丈夫に違いないと信じて浴びました。
(こういう安心感は大学病院ならではですね。)

晩御飯もしっかり食べました。

腹腔鏡下の手術は術後24時間がしんどいけれど、越えてしまえば回復は早いようです。

それからは退院まで婦人科の先生たちが朝夕に回診をしてくださるのですが、これがまた毎回メンバーが違う気がするのです😂

大学病院アルアルなのかもしれないですが一度の回診で4~5人の先生が来て、そのメンバーが都度異なり、一体わたしの主治医は誰なのでしょうとずっと思っていました(笑)。

退院前に今回除去された嚢腫の写真を頂いて、ゾッとしましたよ…。
こんなものがお腹の中にあったのかと、ホラーのような写真でした。。。
厄の塊とでも言いましょうか。

つくづく、早期発見で取り除かれてよかったです。

 

臨床現場へのリスペクト

今回自分の治療を通して、現代医療への信頼を再認識すると同時にもっといい治療薬があれば手術しなくて済んだし、いい機材があればこの痛みは軽減されたのだろうと思いました。

私の病気は今の医学じゃ屁の河童な治療です。

治療法がある・治療薬があるというその事実がどれほど人を救うものなのか、そんなことも考えました。

普段Hanarapieでは芸術が心を満たす面にフォーカスしていますが、私はサイエンスによる安心した未来があってこその芸術だと思っています。

脇道にそれましたが言いたいことは臨床現場で働く人は本当にすごい。
有り難い。

特に看護師さん、個人的にはドクターと同等のお給料もらって欲しいです。
感謝の気持ちしかありません。

そんなことが身をもって痛感しただけでも大変いい経験だったと思います。

 

まだ傷は痛むし歩行は遅いし疲れやすくて体力が戻っていませんが、昨日より今日、今日より明日と日々良くなる実感を噛み締めて。

暫くお家でゆっくりすることを楽しむとします^^

皆さん、繰り返しになりますが定期検診はちゃんと受けましょうね!